最近必要に迫れらコンパクトデジカメ(コンデジ)を購入してしまいました。
しばらくキャノンS50を使っていて起動時間とシャッタータイムラグ以外何の不満もなかったのと、さほど触手が動くほどのカメラが出なかったこともあり、機種選定には頭を悩ましました。よくよく調べてみると1000万画素などという、とんでもないコンデジがあったり手ぶれ補正機能がついていたりして、どうも高画素化、高機能化、高感度化が急速に進んでいるようです。
しかし、あんなに小さなCCDなりCMOSを高画素にして意味があるのか・・・と思ってしまいます。
管理人はスペックは凄くても実際は・・・という事の方が多いと思いますので、スペックなどという幻想は全く信じません。あくまでも目安として参考にするくらいです。
今使っている一眼レフD2Xでもノイズ、レンズの性能と相談してぎりぎりの線だと感じています(ホントは撮像素子5.4μm x 5.4μmは小さすぎ!オプション設定でISO12とかISO50もあれば良かったのに)。何が言いたいかというと、CCD一つあたりの受光面積を小さくすると当然感度が落ちます。実用に耐えうる感度を出そうとするとフィルムでいう増感をしなければいけません。そうするとノイズが増えます。ノイズが増えるとソフト的にノイズを消します。出来上がるデータは細部の情報が欠けたのっぺりとした物となります。大切な細部の情報を犠牲にしてまで画素を稼ぐ必要は無いと思います。
またそれに見合った性能の良いレンズが必要になります。工業用のレンズでも持ってこないとCCDの性能を生かすことはできないでしょう。当然、レンズはとんでもなく高価になります。そこそこの結像性能のレンズを使っても、描写の甘さを拡大するだけで、無用に重たいデータをハンドリングする事にあまりメリットを見いだせません。
なんで、世の中にこのようなとんでもないカメラが出回るのか理解に苦しみます。
では、実際はどうかというと色々とWEB上の実写テストの画像を調べてみたところ、やはり予想は当たっていました。
CCDの細密化に周辺技術がついて行っていないようです。
管理人が考える綺麗なデータとは、階調が豊かで、細部のデータが残っていて、シャープであり、ある程度の画処理に耐えうる余裕があるデータということです。また多少のノイズはあった方が銀塩らしくて好きです。つまり、できるだけ大きい撮像素子でたくさん光を取り込み、無理なノイズリダクションをかけることなくデータをはき出す、これに限ります。無駄に多くの画素があるとそれだけたくさん画像処理をカメラ側でしてしまうので汚いデータとなります。メーカー側が言う感度とはフィルムのような絶対感度ではなく、いくらでもいじくることが出来る値ですので全くあてにはなりません。高画素機の場合、本来は一桁台(それ以下かも)の感度を無理矢理50とか100に上げているはずです。前にも書きましたがD2Xの場合ISO50でも12、またはそれ以下でもスタジオ撮影では困りませんので(低い方がいいこともある)オプションで設定できればという場面もままあります。
発色に関して最近はSILKYPIXというソフトでJPGデータをRAWデータ感覚で扱えるので、とんでもなくバランスが崩れた発色をしなければ大丈夫です。
今はやりの手ぶれ補正機能・・・レンズを動かして補正するタイプ・・・も変にレンズを動かさずレンズエレメントを固定した方が組み付け精度が高いと思うので管理人的には必要ありません。
画素の少ないカメラで得られた綺麗なデータをソフト上でリサイズをして1000万画素にした方が遙かに良いデータが手に入ることは管理人のテレコンテストでも実証しています。この場合は小さく写して拡大する(トリミング)という事ですが、理論的には同じ事です。失われた細部のデータは2度と取り戻せません。
余談ですが、特別なソフトではCCDに記録されたベイヤー配列データを読み込むことが出来ますのでカメラ内でどのような処理が行われているかを知ることが出来ます。結構メーカーで処理方法が違い、その結果あのようなデータが出来るなどがわかり大変興味深いです。
以上の事をふまえ、さて何にするか・・・。
続きは次回へ。