2005.06.08

 またまたレンズのテストです。この間お話ししたマミヤ645用のアポ300ミリの画像が用意できましたのでニコンのレンズと比較をしてみました。

 妙に足が長い「カワセミもどき」がモデルです。逆光でいやらしい設定にしてみました。色収差があるとハイライトの周りに色が乗ってしまいます。レンズの抜けが悪いとコントラストの低下となって現れます。絞りは開放です。

 EDレンズが一枚のAi300ミリ。色収差が残っていて青の滲みが出ています。この時代のレンズと言うことを考慮すれば解像度、コントラスト共に充分で合格点をあげられます。背景のボケ具合は綺麗の一言。

 次にVR300ミリ。最新の光学系とナノクリスタルコーティングのおかげかコントラスト、解像度ともに素晴らしいです。若干頭の所に青の滲みが見られますが、そんなに気になりません。

 

 さて、次がマミヤAPO300 2.8です。自作アダプターを介してD2Xに取り付けています。

 ほぼ完璧に補正されたアポクロマートの画像はシャープそのもの。そしてソフトな写り具合が何とも言えません。世界最高ランクのレンズであることは間違いないでしょう。残念なことにボケはVRと同じで若干2線ボケ気味ですが、芯がある二線ボケではなく角が取れたボケなのそんなに気になりません。

 ブローニーフィルムで撮影してルーペで見ると、被写体がルーペ越しにあるかのような立体感を感じます。このレンズが使いたくてマミヤのカメラを買ったと言っても良いでしょう。とても魅力的な一本です。ハッセルの350ミリはAPO300ミリのおかげでお嫁に出されました。見栄をはる撮影ではハッセル君が登場しますが、実務的な撮影ではマミヤ645を多く使います。ボケ感、シャープ感共にフィルムの上がりは断然マミヤの勝ち。ヲタクな会社のレンズは(ボディーは別)良くできています。

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