2006.06.13

ミルワームについて

以前の日記にも書きましたが管理人は野鳥の餌付け撮影には反対です。

何故餌付けがいけないかというと、こんな話があります。

餌付けされて車にはねられた日本固有種であるヤンバルクイナの事は以前書きました。

もう一つ、冬になるとコハクチョウなどの渡り鳥が越冬のためシベリアなど遠くから渡ってきます。日本で「野鳥とのふれあい」などと称して餌を与える事があります。当然鳥たちは「人間=餌をくれる」と思いこみ人間に対して警戒心が薄くなります。日本では狩猟鳥獣以外は捕まえたり食べたりはしませんが、国が違うと法律なども違ってきてごく普通に鳥を食べることがあります。日本で人間に餌付けされた鳥たちは海外でも人間に対して警戒をしなくなり簡単に捕まって食べられてしまいます。善意でしている事が逆に鳥たちを苦しめている結果になっていることがあるのです。

野鳥の餌付け写真などを撮影するためにミルワームを撒くそうです。

ミルワームって何なのでしょうか?

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英名

Mealworm

ミールワーム(mealworm)、あるいはミルワームは、幼虫を飼育動物の生餌とするために飼育・増殖されているゴミムシダマシ科の甲虫の総称。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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となっています。

日本で流通しているものは主に「チャイロコメノゴミムシダマシ」の幼虫です。一応この虫は外来種リストに入っていて穀物倉庫などでは貯穀害虫となっています。

極端に言えば野外でミルワームを撒くという事は害虫を撒き散らかすのと等しい行為です。また本来生息していなかった地域に新たな種を持ち込む事になり、生物多様性の保全という立場からも好ましくないと言えるでしょう。そこの生態系のバランスが崩れると言うことは、今まで生息していた種が絶滅する危険が生まれ、野鳥たちが食べている植物や虫たちがいなくなる可能性があります。そうすれば、もう鳥たちはやって来なくなるばかりか鳥たちの数の減少につながるかも知れません。

また、お店で買ったミルワームに危険はありませんか?飼育するときに安全な餌が使われていたという保証はありますか。もし、鳥にとって悪いものが使われていた場合それを食べた鳥たちはどうなるのでしょうか。ご存じの通り野鳥はとても小さな生き物です。たとえ微量でも悪い成分が含まれていれば、その影響は無視できないでしょう。

海外では健康のため有機飼育された安全なミルワームを食べることが流行っているという話がありますので、撒き散らかすのではなくフライにでもして食べると良いかもしれません。

さらに、元気の良いゴミムシダマシ(ミルワーム)は野鳥などに食べられるとびっくりして内蔵を食い破ってしまうことがあるそうです。つまりその野鳥は死んでしまいます。まんまと鳥のアップ写真を撮影した人がウキウキして帰る頃、人知れず死んでいく鳥がいるかも知れないということを是非知っておいてください。

野鳥写真を撮影する人は野鳥が好きなはずです。好きな鳥たちが苦しむかも知れない方法で撮影をすることの意義をよく考えてくれたら嬉しいです。

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