2010.04.19

現像ソフト比較・・・その2

今回はちょっと固いもののテストします。

クレーン  D3X (200%)

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キャットウォークの網目の感じを注目します。

NX2はお金を払って買うだけのことはあり、ノイズを上手に消してなおかつシャープネスも十分にあるデータを作ってくれます。自社の製品だけに色収差の消し方がよいのだと思います。

CaptureOne5はフリンジ処理がきついせいかあっさりとした色味とちょっときつめのシャープネスという印象です。LightRoom3はごく自然体です。NX2調にもCaptureOne5にも振れる自由なマージンが感じられます。SilkyPix Proは緻密ではないが文字通りシルキーな感じです。


ブローチ  D3X  (100%)

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ハイライトの描写とコントラストを見てみます。不思議なことにLightRoom3のデータはハイライトの描写が違うことがわかります。良くいえば伸びが良いハイライトです。ジュエリーを撮影するときはゴールドの色再現が良いので通常D3XとNX2の組み合わせを使うのでNX2を基準として、後の2つのソフトはNX2の色を再現するようなパラメーターをかけています。RAW現像なのでハイライトの作り方で絵も変化します。LightRoom3はイエローの輝度を少し下げる設定にしないとゴールド色を揃えられなかったのが要因の一つだと思います。CaptureOne5でも同様なパラメーターですが、ここまでのレンジ表現にはなりません。このような被写体ではNX2が一番バランスが良く好みの絵を作ってくれます。ただ、動作がとても遅いのが欠点です。


今回のテストではLightRoom3の印象がとても良く、緻密でダイナミックレンジが広く自然な現像処理をしてくれると感じました。処理もとても速くストレスがありません。色が落ち着きませんが、まだベータ版ですので製品版ではもっと良くなっている可能性があります。

CaptureOne5はインターフェイスがとても洗練されていて良いのですが、細かく見ていくと処理の甘さが感じられます。値段も少し高いのもマイナス要因です。マミヤやカメラバックを使う人には必要です。

DPPは無料配布ということで完成度は高くなくカメラの性能を100%引き出すことは出来ないようです。

NX2は動作が遅い!!以外は不満はなく、というかプレビューにするときに時間がかかりすぎ、いらつくとこもしばしは。・・・ですが出てくる絵はかなり良いだけに、使ってしまう。

SilkyPix Proはデジタルシフトなど便利な機能が盛りだくさんです。いざというとき、時間がないときなど重宝します。

先ほども書きましたがRAW現像はいろいろな微調整ができるので、演算処理がしっかりとしたソフトなら同じようなデータを作ることが出来ますが、100%、200%で細かく見ていくと個性があり全く同じということではありません。いろいろ試して好みのソフトを選ぶのも、楽しいということでしょうか。