2010.04.15

現像ソフト比較・・・その1

スタジオでの撮影ではカメラをパソコンとつなげて直接キャプチャー出来ると効率良く仕事を進めることが出来るものです。

通常ニコンだとCamera Control Pro 2、キャノンだとEOSユーティリティーなど専用のキャプチャーソフトが必要になりますが、Capture One だとキャプチャーと現像が一つのソフトで出来るので大変便利です。ニコンとキャノン、マミヤのカメラを同時に使うような事があっても、カメラをパソコンにつなげておけばソフト上でカメラをセレクトでき、どちらでも撮影が出来、効率が上がります。

今までモデルの撮影ではキャノンのカメラを使い、キャプチャーはEOSユーティリティー、現像はLightRoom2、画像処理はPhotoshopCS4、画像管理はLightRoom2。商品撮影ではニコンのカメラを使い、キャプチャーはCamera Control Pro 2、現像はNX2、画像処理はPhotoshopCS4、画像管理はLightRoom2という具合に複雑なことになっていました。

最近AdobeのLightRoom3が、ようやくキャプチャーが出来るようになり撮影、現像、画像管理まで一つのソフトで出来るようになりました。まだβ版ですがかなり精度が高く仕上がっているようです。導入にあたりCapture One5かLightRoom3かどちらが優れているか検証をしてみました。

専用のキャプチャーソフトでは細かい設定をPC上で出来ますが、Capture OneやLightRoom3ではそこまでのコントロールは出来ません。特にLightRoom3ではとりあえずシャッターが切れるレベルですので、いま少しの進化が望まれます。


今回比較するのはCaptureOne5,LightRoom3,SilkyPix Pro,純正ソフトの4つです。

その1はモデルから(200%)

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髪の毛のディテール、肌の質感、眉毛の描写などを比較すると、それぞれのソフトの特徴がわかります。

ノイズリダクション&シャープネスの方法がそれぞれ違っているのでしょうか、肌の質感が塗り絵みたいにのっぺりとなっているものと、それなりに描写しているものがあります。現像のパラメーターはいつも使っているLightRoomの読み込みディフォルトを基準として他の3ソフトの明るさやシャープネスを多少調節しています。

DPPは無料ソフトのせいか、全体にのっぺりとした質感になってしまいます。SilkyPixは全体に甘い描写です。CaptureOneはノイズを思い切り減らしてシャープネスをかけたような感じです。LightRoom3は一番緻密な描写です。


先ほどの画像の違う部分です(50%)

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モデルさんの右側の白い壁でグレーバランスをとってあります。LightRoom3を除き他の3ソフトはちゃんとグレーになっています。なぜかLightRoom3は5レベルほどブルーが強くでています。これはいただけません。正式リリースでは直っていてほしものです。

肌色、唇の色、ゴールドアクセサリーの色、グレーの服の色、シャドーの色転びなどそれぞれ特徴がでています。

RAW現像はパラメーター次第で色はいくらでもコントロール出来ますので、このテストはあまり意味はありません。しかし各ソフトの特徴を覚えておけば撮影オケージョンごとに手間をかけずに好みのデータを作る事が出来るので便利かもしれません。時間の余裕がなく多量の画像を作らなければいけないときなどは最低限のパラメーター決定で現像をすすめられ重宝するはずです。ただし、印刷サイズが大きい場合は現像精度が高いソフトを使わないとあとで大変なことになるので注意が必要です。


次に高感度撮影データの現像です。D3X ISO2500での撮影です。(200%)

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右がLightRoom3、左がCaptureOne。データ処理の違いがはっきりと出ています。個人的にはLightRoom3の自然な粒状感のノイズは好きです。一方CaptureOneは一昔前の演算処理っぽくてあまり好きではありません。


最後は鳥の写真。D300 ISO200での撮影です。(300%)

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右がLightRoom3、左がCaptureOne。ツグミの背中の描写に注目。ディテールに違いがありますね。LightRoom3はやはり緻密な描写です。CaptureOneはノイズリダクションをかけ過ぎていて細部がつぶれています。しかしコントラストの付け方が絶妙で虹彩がはっきりと描写されています。これは300%まで拡大していますので100%で見ればほとんど同じです。

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次回は固い物の撮影での違いを見てみます。さらに違いがはっきりしてきます。

次回に続く・・・・