2009.11.12

懐中電灯談義   その4

今回はスタジオ撮影時のパソコン周りでの色のチェック用LEDライトはどんなものがよいかという話題です。

最有力候補はMcGizmo氏の最新作"SunDrop XR 3S"です。このライトは日亜化学工業株式会社の最新の高演色 LED NS6L083B-H1 bin : C1というLED組み込んだものです。欠点は異常に高価だということと少しばかり明るさが足らないということです。手元を照らすものなのでそんなにも明るさは必要ではありませんがもう少し明るさが欲しい気がします。欲を言えば中心からなだらかなカーブを描くように減光していくパターンが理想です。とはいうものの「演色評価数」を見るとRa96ということでかなり期待できます。

次候補は20年以上前に買ったSUREFIRE 6PのドロップインモジュールThruNite Cree XP-G R4の色変換バージョンです。CREEの最新型LED搭載したもので、色も従来品よりも多少期待ができたので安く出来るということでドロップインという形で使っています。基本的にはMC-EやSSC P7などと傾向は似ていますが多少赤部分の表現に優れていてシングルチップならではの素直な配光も得点が高いです。そしてなにより明るいです。純粋にフラッシュライトとしてみてもかなりポイントが高いのではないでしょうか。

レフ前のガラス後ろに10MとA4(撮影用アセテートフィルターで照明用のフィルターではうまく色が出ません)の2枚を貼り付けています。写真を見るとかなり赤くなっているのが見えますが光色自体は癖が無く、かなり良い具合で、LEDが苦手のオレンジ系の再現も良く、見た目SunDrop XR 3Sと良い勝負をしています。しかし20年以上も前のライトが現役で使えるというのはすごいことですね。


撮影の色評価の基準はやはりスタジオ用の大型ストロボです。ホワイトバランスはマニュアルで各光源ごとにバランスをとってあります。

カラーチャートの色半分で右と左に分けています。


上はストロボとSunDrop XR 3Sの比較。

黄、オレンジ系のバランスがとれていますが青系はやはり強く出ています。十分評価ライトとして役に立ちそうです。当分はこのライトがLEDライトの基準色になりそうです。


中はストロボとP6にCree XP-G R4+フィルターをつけたものの比較。

発色傾向はLEDくさいですがMC-EやSSC P7よりも一ランク上の再現性です。


下はSunDrop XR 3SとCree XP-G R4+フィルターの比較。

まあ、そこそって感じです。しかし、お値段にして20分の1の投資でこの色を出してくれるとはうれしい限りです。

さっそく色のテストです