2009.01.08

D3Xはやはりシビアです。

キヤノンユーザーはずっと前から1DsMark3でオーバー2000万画素の世界を味わってきましたが、やっとニコンがD3Xになりその世界に参加してきました。しかし、フルサイズ2000万画素に耐えうるレンズはそんなにありません。特にモデル撮影で使う中望遠ではニコンは手薄で、どうしてもキヤノンに頼らざるを得ない状況だと思います。イマージャーの性能は肉薄していると思いますので、その分レンズの性能がもろに出てしまい画質テストは同じレンズを使ってやらないと単にレンズテストになってしまう可能性があります。

物撮影で常用するレンズもなかなか難しく、PC85mm,mamiyaA120mm,nikkorAM120mm(4X5)などを使っていますが、今回はマミヤのレンズのご紹介。

マミヤ645レンズはAPO300mmを筆頭に性能が大変優れていると感じています。APO300mmはだいぶ前にテストをやっているのでご覧になった読者の方もいることとおもいます。

次に優れているのがA120mm マクロレンズです。下の写真はD3Xノートリです。

赤い部分をピクセル等倍に拡大したのが、下の比較写真です。

蛇足ですがD3Xのハイライトの描写はD1の頃の癖が出ている気がします。

コントラスト、分解能すべてにおいてニコンレンズを凌駕しています。作られてだいぶ経ちますが、すばらしいレンズです。

しかし、ボケ味はどのレンズも似たようなもので、STFのようにはいきません。

写真を構成する要素すべてが画質というわけでもないのであまり神経質になることもないのですが、ちゃんとしたレンズでないと1200万画素をリサイズしたような感じになってしまい、わざわざ高いカメラ&重たいデータを使うメリットは無いように思えます。

最後に絞りと解像度の関係について。

学生の頃、新聞紙の撮影の課題を出されて、大変苦労した記憶があります。新聞紙の質感をモノクロ紙焼きで表現するというものでした。

個人的には簡易的に解像度を知るために新聞紙の複写をよく使います。画面一杯に小さな文字が並んで判断しやすいと思うからです。

下の写真は上の写真の中央と端の2つの赤い部分をアップしたものです。

今回はcanon EF135mm 2Lのテストサンプルを紹介します。カメラは5Dです。

これをみるとf5.6位がベストな解像度を示しているのがわかります。f16まで絞るとぼけてしまうのがわかります。ピークになるf値はレンズによって違いますし、画質の変化も違います。

また、左右でも違うことがあるのでピントのシャープな側にモデルさんの顔を持ってくるなど、カメラの構え方のヒントも得られることがあります。

簡単に出来ますのでお手持ちのレンズの癖をつかむためにも新聞紙の複写は役に立ちます。

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