2006.02.14

霞ヶ浦の蓮田の追加取材に行ってきました。

これまでの経緯は密対連のサイトに記事が載っていますので、ご興味がある方は読んでみて下さい。

今まで主に関係省庁及び茨城県のお役所と野鳥よりの団体からの取材をしてきましたが、今度は地元の農家の方と農協の方、そして石川県のお役所と河北潟の研究所の話を聞いてきました。どちらか一方の話だけだと偏った情報になりますので、出来るだけたくさんの方の話を聞こうと思います。

今記事を書いている最中ですので、そのうち公開出来ると思います。

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野鳥の会茨城支部から霞ヶ浦でコブハクチョウ、コハクチョウが約100羽飛来して問題になっていると聞いていました。ついでに取材をしてきましたので、先にこちらを公開します。

ここのハクチョウたちは人が近づいても逃げたりしません。むしろ、そばにやってきます。餌付けの結果でしょう。ユリカモメもそうですが、本来食べないような物を与えることは鳥にとって良いことなんでしょうか?看板にあるように「野生の鳥は、自然のままに」が一番だと思います。

市農林水産課とJA土浦では、ハクチョウを見物に来る人たちが餌を与えてしまい、そのまま居着くことを懸念して上のような看板を立てていました。上の写真の鳥はコブハクチョウですが、しばらく観察していたところレンコンのような物を食べているのが確認できました。各地でサル被害が問題になっていますが、観光客が餌を与えるようになって味をしめたサルたちが、人間からは餌がもらえることを学習した結果だそうです。鳥が来るのは歓迎ですが、その鳥たちがレンコンをたくさん食べたり、防鳥ネットにかかったりしたら、また大きな問題となってしまいます。 冷静な判断が求められるところだと思います。

話は変わりますが、東京都がカワウの調査、捕獲に乗り出しています。

調査の目的として

カワウの食害軽減のため、飛来状況の把握及びカワウを水面に着水させない効果的な防除方法開発につながる知見を得ること。特に漁業者から要望の強い、春から夏にかけての放流稚アユ及び冬期におけるウグイ等の保護に重点を置き、調査対象地区も極力限定して各種調査を実施すること」だそうです。

被害額は年間約7900万円。

ロケット花火による威嚇、魚が隠れる場所の確保、テグスによる着水防止、河原の散歩など試行錯誤をしているようです。

管理人が撮影に行く所でもカワウの捕獲をしていました。そこでは漁協の人が作業にあたっていたので、話を聞いてみました。

捕獲方法は「カワウ釣り」。

マグロでも釣るような太いテグスに魚釣り用のハリを付け、水産試験場から取り寄せた「ハヤ」を引っかけて水の中に放置しておく・・・カワウは魚を頭から飲み込むので、ハリにかかってしまうと言う案配です。なるほど漁協の方らしい方法です。

しかしながら、ハヤをナマズが食べてしまいナマズが釣れたとか、成果の方はあまりあがっていないようでした。

同じく東京都ではカラスの捕獲作戦も展開しているようです。

では、カワウなりカラスをどのくらいの数を捕まえれば良いのか?闇雲に捕獲しても本当に成果が上がるのか判断するのは難しい。そのような作戦を展開する下準備として、捕獲しようとする鳥の生態調査が必要になるわけです。

生息分布、生息数、行動範囲、成鳥と幼鳥の比率、生存率、平均寿命などを調べ、どのくらい捕獲すればどのくらいの生息数にコントロール(総数の抑制)できるかを計算するようです。これが基礎調査と呼ばれるものみたいです。標識調査(バンディング)で問題になっている「基礎調査」です。

身近にいるカワウにしてもカラスにしても、これだけの項目についてきちんとした調査をすることは大変なことでしょう。ましてや、捕獲数が少ない鳥などの基礎調査となると、さらに大変なことだと思います。

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